Wi-Fiルーターが犯罪の踏み台に
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Wi-Fiルーターが犯罪の踏み台に
家庭のWi-Fiルーターは、一度設定したらそのまま忘れ去られてしまうことが多いデバイスの一つです。しかし、その沈黙が、自分の知らないうちにサイバー犯罪への”裏口”を開いているとしたら?
インターネットの接続が正常でも、自分の知らないうちにルーターが乗っ取られ、サイバー攻撃に悪用されている可能性があります。この「静かなる乗っ取り」により、意図せずサイバー犯罪の加害者になってしまうかもしれないのです。幸いなことに、この見過ごされがちなデバイスの安全性を、誰でも簡単かつ無料で確認できる方法があります。
それが、横浜国立大学が開発した診断サービス am I infected? (アム・アイ・インフェクテッド|あなたな感染していますか?) です。
気づかぬうちに自分が加害者に? ルーター乗っ取りの恐ろしい実態
Wi-Fiルーターは、悪意のある攻撃者によって乗っ取られることがあります。最も恐ろしいのは、乗っ取られたルーターが、特定の企業などを標的としたサイバー攻撃の踏み台として利用されるケースです。多くの場合、持ち主自身のインターネット接続には何ら問題が発生しないため、被害に気づくことは極めて困難です。つまり、自分がネットサーフィンを楽しんでいるその裏で、あなたの家のルーターが犯罪行為に加担させられている可能性があるのです。
ただの箱じゃない。ルーターはインターネットにさらされた”小さなPC”
Wi-Fiルーターを単なる「電波を飛ばす箱」と考えてはいけません。実態は、インターネットに常に接続された「小さなPC」と考えるのが適切です。パソコンと同様に、ルーターも内部にソフトウェア(ファームウェア)を搭載して動作しています。そのため、そのソフトウェアに脆弱性があれば、インターネット経由で攻撃者に侵入され、乗っ取られてしまう危険性があるのです。この視点を持つことが、ルーターのセキュリティを考える上での第一歩となります。
横浜国立大学が開発 無料診断サービス「am I infected?」
「am I infected?」(アム・アイ・インフェクテッド)は、その名の通り「私は感染していますか?」と問いかける、横浜国立大学が提供する無料の簡易診断サービスです。このサービスは、家庭用のWi-FiルーターやIoT機器がマルウェアに感染していないか、また危険な脆弱性を抱えていないかをチェックすることを目的としています。
このサービスは、自分の自宅ネットワークの「外」からあなたのルーターを診断します。
公式サイトから依頼すると、「am I infected?」のサーバーIPアドレスに対してスキャンを実行します。マルウェアや脆弱性の兆候を分析し、その結果が報告される仕組みです。これにより、攻撃者と同じ視点から自宅のセキュリティホールを発見できます。

必要なのは5分とメールアドレスだけ。驚くほど簡単な診断方法
診断のプロセスは非常にシンプルで、専門的な知識は一切不要です。
- 自宅のWi-Fiに接続した状態で公式サイトを開きます。
- メールアドレスを入力し、診断を開始します。
- 約5分後に届くメールに記載されたURLを開きます。
- 診断結果を確認します。

メールアドレスの入力と、結果が記載されたURLを開く操作は、必ず同じWebブラウザーで行う必要があります。
診断結果が出たら?「問題あり」でも慌てないための具体的な対処法
診断結果が「問題は見つかりませんでした」以外だった場合、何らかのセキュリティ上の問題がある可能性があります。しかし、慌てる必要はありません。以下の指示に従って対処します。
- [ファームウェアが古い機器]と表示された場合 ファームウェアを最新版に更新し、再度診断することを推奨します。
- [メーカーのサポートが終了した機器]と表示された場合 セキュリティ更新が提供されないため、新しいWi-Fiルーターへの買い替えを検討する必要があります。
- [外部にネットワークが公開されている可能性]と表示された場合 意図せずポート(通信の出入り口)が外部に開放されている可能性があります。設定を確認し、不要なポートは閉じるようにしてください。
家庭のWi-Fiルーターのセキュリティは、私たちのデジタルライフにおいて非常に重要でありながら、最も見過ごされがちな領域です。「am I infected?」を使えば、わずか数分で、無料で簡単にその安全性を確認できます。
この機会に一度チェックしてみてください。あなたの家の”デジタルの玄関”には、ちゃんと鍵がかかっていますか?















