Windows11 CPUはどちらを選ぶべき?
Windows11 CPUはどちらを選ぶべき?
Windows11のパソコン選びで「Intel/AMD系(x64)」と「ARM系(Arm64)」のどちらを買うべきか迷う方が増えています。
結論は、業務ソフト・周辺機器・ゲームを幅広く使うなら Intel/AMD系。持ち運びが多くバッテリー持ちを最優先するなら ARM系です。

迷ったらIntel/AMD系が無難
判断に迷ったら、Intel/AMD系(x64)を選んでおけば大きな失敗はありません。会社の業務システム、古いプリンター、専用ソフト、パソコンゲームまで、動かない心配がもっとも少ないタイプです。

Intel/AMD系パソコンの特徴
現在販売されているWindowsパソコンの多くが、今もこのタイプです。
メリット
・アプリや周辺機器の互換性が高い
※互換性:以前から使っているソフトや周辺機器がそのまま問題なく動くこと。
・ビジネスソフトや業界専用システムが安心して動く(会計・医療・学校システムなど)
・高性能なグラフィック処理に強い(3Dゲーム、動画編集、CAD など)
・外付けGPU搭載モデルなど、選べる機種の幅が広い
デメリット
・消費電力が大きく、バッテリーが減りやすい傾向
・発熱しやすく、ファン(冷却用の送風機)の音が気になる場合がある
・スリープからの復帰が、ARM系ほど瞬時ではない機種がある
ARM系が輝く場面
外に持ち出す時間が長い人、充電器を持ち歩きたくない人には、ARM系が快適です。バッテリー持ちとスリープ復帰の速さは、体感で分かるレベルの差があります。

ARM系パソコンの特徴
Snapdragon(スナップドラゴン)などのチップを搭載した、比較的新しいタイプのWindowsパソコンです。
メリット
・バッテリーが長持ちしやすい(薄型・軽量で、ファンレス設計の機種もあります)
・スリープからの復帰がスマートフォンのように速い
・AI処理が得意なNPUが強力
デメリット
・カーネルレベル(OSの中核部分)で動くソフトや古いドライバーが動かない場合がある
※一部のプリンタードライバー、セキュリティソフト、VPNソフト、仮想化ソフト
・一部のパソコンゲームが起動しないことがある
・機種の選択肢が、まだIntel/AMD系ほど多くない
Intel/AMD系とARM系は何が違うのか
そもそもCPUとは
パソコンの中心で計算を行う部品を CPU(シーピーユー:Central Processing Unit、パソコンの頭脳にあたる部品) と呼びます。CPUの種類によって、動くソフトや電力の使い方が変わります。
NPU
NPU(エヌピーユー:Neural Processing Unit、AI処理専用の計算装置)
AIの推論(画像認識や文字起こしなど)を、CPUやGPUより少ない電力で処理する部品。
TOPS
TOPS(トップス:Tera Operations Per Second)
NPUの性能を表す単位。1秒間に何兆回の演算ができるかを示します。

「アーキテクチャ」という設計思想
アーキテクチャ(architecture:CPUの基本的な設計・命令の作法)が違うと、ソフトはそのままでは動きません。Windows11には2種類あります。
x64
x64(Intel/AMD系)長年パソコンで使われてきた標準的な設計
IntelのCore/Core Ultraシリーズ、AMDのRyzenシリーズが該当
Arm64
Arm64(ARM系)スマートフォンやタブレットで発達した省電力設計 QualcommのSnapdragon Xシリーズなど

AI機能はもうARM系だけのものではない
現時点では、AI機能(Copilot+ PC機能)はARM系だけの特権ではなく、Intel・AMDの対応CPUでも利用できます。「AIを使いたいからARM系」という選び方は、すでに正しくありません。
Copilot+ PCの要件は「NPU 40TOPS以上」
Copilot+ PC(コパイロットプラス ピーシー) とは、リコール(Recall)やコクリエイター(Cocreator)、ライブキャプションといった、パソコン本体でAI処理を行う機能に対応した機種のカテゴリー名です。
システム要件として、40TOPS以上の性能を持つNPU、Windows11に対応したCPU(SoCを含む)、16GB以上のDDR5/LPDDR5メインメモリ、256GB以上のSSD/UFSストレージが求められています。
つまり「AI PC」と書いてあってもNPUが40TOPS未満なら、Copilot+ PC専用機能は使えません。

3社のCPUは要件を満たしています。
Copilot+ PCが登場した2024年6月当時は、Qualcommのsnapdragon Xシリーズを搭載した製品だけが要件を満たしていましたが、現在はIntel製やAMD製のCPUにも要件を満たすものが存在します。具体的には、インテルの「Core Ultra 200Vシリーズ」、AMDの「Ryzen AIシリーズ」、クアルコムの「Snapdragon Xシリーズ」が該当します。
Microsoftの開発者向けドキュメントでも、Copilot+ PCにはIntel Core Ultra 200Vシリーズなど、AMD・Intelの新しいシリコンを搭載したPCが含まれると記載されています。そのため、以前の選び方で「AI機能を重視するならARM系」という説明は、現時点では正確ではありません。
正しくは次のとおりです。
・AI機能(Copilot+ PC機能)を使いたい → ARM系・Intel/AMD系どちらでもよい。
・バッテリー持ちと静音性を最優先 → ARM系が有利な傾向

結局、どのCPUを選べばいいの?
Intel/AMD系が向いている人
- 仕事で特定の業務ソフトや、会社独自のシステムを使う人
- 手持ちのプリンター・スキャナー・周辺機器をそのまま使い続けたい人
- パソコンゲームや動画編集を本格的に楽しみたい人
- 家族や職場の誰かに、パソコンの相談をされる立場の人(トラブルの前例が多く、情報を探しやすいため)
ARM系が向いている人
- 外出先で、充電器を持たずに長時間作業したい人
- ネット閲覧・書類作成・動画視聴・オンライン会議が中心の人
- 動作音の静かさを重視する人
- 2台目のモバイル用として使う人(メイン機は据え置きのIntel/AMD系)





