Claude Designの使い方
Claude Designの使い方
AIと会話するだけで、チラシ・スライド・Webページのデザインを作れるツールです。デザインソフトの操作経験がなくても、日本語で伝えるだけで最初の案が数十秒で表示されます。
このページでわかること
- Claude Design(クロード・デザイン)とは何か、通常のチャットと何が違うのか
- 利用に必要なプランと、使えない環境
- 「準備 → 作って直す → 書き出す」の3ステップの操作手順
- 作れるもの・作れないものの境界線と、公開前の確認事項
通常のチャットとの違い
Claude Designは、Anthropic(アンソロピック:AI「Claude」を開発している米国の企業)の実験的製品チーム「Anthropic Labs」が2026年4月17日に公開したデザイン制作ツールです。2026年9月2日現在、ベータ版(正式版の前の試験提供)として提供されています。
違いは「作った後」にある
通常のチャットでも、プロンプト(AIへの指示文)を入力してスライドや簡単なツールを作成できます(アーティファクト機能)。作れるものの範囲も、計算の正確さも、Claude Designと変わりません。
違いは、作った「後」にあります。
| 比較する項目 | 通常のチャット | Claude Design |
|---|---|---|
| 修正のしかた | 文章で言い直す | 文章/画面へのメモ/直接ドラッグの3通り |
| 見た目のルール | 毎回「色は紺で」と指定 | 一度登録すれば自動で適用 |
| 書き出し | 主にコード/共有リンク | PDF・PPTX・HTML・Canva送信など |
| 利用できるプラン | 無料プランでも可 | 有料プランのみ |
どちらを選ぶか
- 通常のチャットが向く場面:計算ツールやクイズなど、動けばよいもの
- Claude Designが向く場面:チラシやレジュメなど、体裁を整えて配布するもの
受講者に説明するときは「どちらが高性能か」ではなく「直す回数が多いかどうか」を基準にしていただくと伝わります。1回作って終わりなら通常のチャット、何度も体裁を詰めるならClaude Design、という目安です。
利用条件
Claude Designを使うには、次の条件を満たす必要があります。(2026年9月2日時点)
- 有料プランのみ(Pro・Max・Team・Enterprise)。無料プランでは使えません
- Enterpriseプランでは既定でオフ。管理者が組織設定で有効にする必要があります
- Webブラウザ(claude.ai/design)またはデスクトップアプリのサイドバーから利用します
- スマートフォンアプリでは使えません
利用量は、通常のチャットやClaude Codeと共通の枠から消費されます。Claude Design専用の枠はありません。
研修や講座で紹介する際は、参加者が無料プランだと画面自体が表示されません。事前にプランを確認しておくと、当日「見つからない」という問い合わせを防げます。
Claude Designとは
まず、3つの言葉を整理します
説明によく出てくる「ワイヤーフレーム」「モックアップ」「プロトタイプ」は、制作の3段階を表す言葉です。家づくりに例えると次のようになります。
| 言葉 | 家づくりで言うと | 実物は |
|---|---|---|
| ワイヤーフレーム | 間取り図 | 白黒の四角と線だけ |
| モックアップ | 完成予想図 | 色も文字も入った1枚絵。押しても動かない |
| プロトタイプ | モデルハウス | ボタンが押せて画面が切り替わる |
Claude Designで作成できるもの
1. 動くプロトタイプ(試作品)をつくる
色や文字の入った1枚絵の見本を、クリックすると実際に画面が切り替わる試作品に変えられます。
たとえば「申込ボタンを押す → 入力フォームが出る → 完了画面に進む」という一連の動きを、プログラミングなしで再現できます。デザイナーが、依頼主や利用者に「実際に触ってもらって感想を聞く」ために使う用途です。
2. ワイヤーフレーム・モックアップをつくる
まだ細かい見た目が決まっていない段階で「どんな画面が、どんな順番で出てくるか」だけをざっくり形にする使い方です。
企画担当者が頭の中の流れを目に見える形にし、そのままエンジニアやデザイナーに渡して続きを任せる、という橋渡しに使われます。
3. デザイン案を複数出して見比べる
「シンプルな案」「にぎやかな案」「落ち着いた案」といった方向性の違う案を、短時間でまとめて出してもらう使い方です。
従来は1案つくるだけで時間がかかるため、実際には2〜3案しか検討できませんでした。Claude Designに「別案も3つ見せて」と頼めば、比べながら選べます。
4. プレゼン資料・提案資料をつくる
箇条書きのメモや構成案を渡すだけで、表紙から本編まで一式そろったスライドが出力されます。
完成した資料は、PPTX(PowerPoint形式)で書き出せるほか、Canvaに送って続きを編集することもできます。
5. 宣伝・集客用の素材をつくる
Webの宣伝ページやSNS投稿画像、キャンペーン用のバナー(広告用の帯状の画像)などを作成できます。
6. 音声・動画・3Dを含む本格的な試作品をつくる
音が鳴る、動画が流れる、立体の図形が回る——といった通常なら開発者でないと作れない仕掛けも、指示だけで組み込めます。Claude Designが裏側でコードを書いてくれるため、利用者側がプログラミングを書く必要はありません。
6つの用途を並べて教えると混乱しやすくなります。講座では4番(プレゼン資料)だけを扱い、実際にレジュメを1本作っていただくと定着します。他の用途は「こういうこともできます」と紹介する程度で十分です。
基本操作の3ステップ
流れは「準備 → 作る → 出す」の3ステップです。
【ステップ1】準備する
画面左のメニューから、まずプロジェクトを作ります。「プロジェクト」とは、作業をまとめておく入れ物のことです。ノートを1冊用意するイメージで、ここに会話も生成物もまとめて保存されます。
続いて、必要に応じて2つのものを渡せます。どちらも任意です。何も渡さなくても作り始められます。
① デザインシステム(見た目のルール集)
組織で決めている色・書体・ボタンの形などをまとめたものです。「見出しは濃緑」「本文はゴシック体」といった決まりごとを指します。
一度渡しておくと、以後は毎回「色は緑で」と指定しなくても、自動的にその見た目で作られます。
② 参考資料
「こんな感じにして」と伝えたいときに添付します。
- 画面を撮った写真(スクリーンショット)
- これまで使っていたスライドやWord・Excelのファイル
言葉で説明するより、実物を見せたほうが早い場合に有効です。
【ステップ2】作って、直す
- 画面左のチャット欄に、作りたいものを文章で入力します。例:「A4縦の講座案内チラシを作って」
- 生成されたものが、画面右のキャンバス(作業スペース)に表示されます。ここで仕上がりを確認します。
- 直したい点があれば、次の3つの方法で修正します。満足いくまで、確認と修正を繰り返します。
| 方法 | どうやるか | 向いている場面 |
|---|---|---|
| チャットで指示 | 文章で「全体をもっと明るく」と伝える | 全体の雰囲気を変えたいとき |
| その場にメモを貼る | 直したい箇所をクリックして「この文字を大きく」と書く | 一部分だけ直したいとき |
| 直接動かす | マウスで文字や図形をドラッグする | 位置を少しずらしたいとき |
3つの方法の違いは、Wordの作業に置き換えると伝わります。チャット=人に電話で修正を頼む/メモ=付箋を貼る/直接動かす=自分でドラッグする。この一言を添えるだけで、受講者の理解が早くなります。
【ステップ3】書き出す・共有する
完成したら、画面右上の「Export」ボタンをクリックします。「エクスポート」とは「書き出し」のことです。
よく使う形式
- PDF … 印刷や配布に
- PPTX … PowerPointで開いて編集
- HTML … Webページとして使う
- ZIP … 一式まとめてダウンロード
他のツールに送る
Canva、Adobe、Miro、Vercel、Wix などに直接送れます。続きを他のツールで編集したいときに使います。
共有する
組織内向けのリンクを発行できます。相手ごとに3段階で権限を設定できます。
- 閲覧のみ … 見るだけ
- コメント可 … 意見を書き込める
- 編集可 … 一緒に直せる
注意点
本格的なWebアプリは作れません
Claude Designで作れるのは、ブラウザの中で完結するものまでです。次のようなものは対象外です。
- ログイン(利用者ごとのアカウント管理)
- 入力したデータをサーバーに保存し、後から呼び出す仕組み
- 決済や外部サービスとの本格的な連携
これらが必要な場合は、Claude Code(AIコーディング支援ツール)へ引き継ぐ流れになります。Claude Designには、一式をまとめてClaude Codeに渡す機能が用意されています。
なお、この制限は通常のチャットでも同じです。「Claude Designだから作れない」わけではありません。
出てきたものは必ず検算する
AIが書いたコードは、計算の考え方を取り違えていても、見た目には正常に動いてしまいます。誤った値のまま受講者や顧客に配布すると、後から回収できません。
計算を含むツールを作った場合は、正解が分かっている値で必ず確認してください。たとえば画像サイズの計算なら、A4(210×297mm)と300dpiを入力して計算してもらい、2480×3508pixelと表示されるかを確かめます。
そのほかの既知の制限
2026年9月2日時点で、公式に公表されている制限です。
- 画面に貼ったメモが表示されないことがある(コメント一覧からは確認可能)
- 複数人での同時編集はまだ不安定
- 大きなプログラムを読み込むと、ブラウザが重くなる場合がある
まとめ
- Claude Designは、会話だけでデザインの初稿を作るツール(2026年4月17日公開/2026年9月2日現在ベータ版)
- 使えるのは有料プランのみ。無料プランは対象外
- 流れは ①準備 → ②作って直す → ③書き出す の3ステップ
- 通常のチャットとの違いは「作れるもの」ではなく「直しやすさと配布のしやすさ」
まずは講座案内チラシなど、A4の1枚ものから試してみてください。
情報源
- Anthropic「Introducing Claude Design by Anthropic Labs」(2026年4月17日公開)
https://www.anthropic.com/news/claude-design-anthropic-labs
確認日:2026年9月2日 - Anthropicヘルプセンター「Get started with Claude Design」
https://support.claude.com/en/articles/14604416-get-started-with-claude-design
確認日:2026年9月2日 - Anthropicヘルプセンター「アーティファクトとは何か、どのように使用するのか?」
https://support.claude.com/ja/articles/9487310
確認日:2026年9月2日



