IPv4とIPv6の違い
IPv4とIPv6の違い
ネットが遅くてイライラすることはありませんか?実はその原因、インターネットの「接続規格」に問題があるかもしれません。
IPv4とIPv6の仕組み
IPアドレスは、パソコンやスマホなどがインターネットに接続する際に割り当てられる「ネット上の住所(識別番号)」のことです。

IPv4の仕組み
約43億個のIPアドレスを発行可能。しかし世界的なネット利用者の急増により、アドレスが不足(アドレス枯渇問題が発生)

IPv6の仕組み
約340澗(かん:10の36乗)個という、ほぼ無限のIPアドレスを発行可能。あらゆる家電やIoT機器に個別の住所を割り当てられる

通信方式(道路の混雑具合)の違い
IPv4とIPv6では、データをやり取りする通信の通り道(接続方式)が異なります。
- PPPoE方式(IPv4で一般的):従来型の通り道です。夜間や休日など、利用者が増えるとトンネルの出口(ネットワーク終端装置)で渋滞が起きて通信速度が遅くなります。
- IPoE方式(IPv6で採用):新しい大容量の通り道です。混雑するポイントを通らずに直接インターネットへつながるため、利用者が多い時間帯でもサクサク快適に通信できます。

IPv6を利用するメリット
- 通信速度が速く安定しやすい混雑を避けるIPoE接続が使えるため、時間帯に左右されず快適な通信が期待できます。
- セキュリティが標準で強化されているデータを暗号化して安全に送受信する通信技術「IPsec(アイピーセック:通信データを途中で盗み見られないよう暗号化する仕組み)」が標準で組み込まれています。
- 多くのIoT機器を同時に接続できるアドレスが無限にあるため、スマート家電や防犯カメラなど多数の機器を同時にネット接続できます。

かつて挙げられていた2つのデメリットの現状
以前はIPv6導入時に以下の2つのデメリットがよく指摘されていました。
IPv6非対応のWebサイトやサービスが開けない
【現状】技術革新により完全に解消されました。IPv6非対応のサイトでも問題なく閲覧可能です。
対応するルーターへの買い替えや設定が必要
【現状】現在市販されているWi-Fiルーターのほとんどが標準でIPv6に対応しており、設定も自動化されているためハードルが大幅に下がりました。

弱点を劇的に克服した「IPv4 over IPv6」の仕組み
非対応サイトが開けない問題を解決したのが「IPv4 over IPv6(アイピーブイ4 オーバー アイピーブイ6)」という技術です。

技術の概要
IPv4形式のデータ信号を、IPv6のデータという「カプセル」で優しく包み込みます。
メリット
IPv6の高速道路(IPoE方式)を通りながらデータ送信が可能。
閲覧先のサイトがIPv4専用であっても、自動的に判別してスムーズに表示されます。これにより「速度が速いけれど見られないサイトがある」という問題は過去のものとなりました。
現在も残る注意点と失敗しない対策
一般的なWeb閲覧や動画視聴ではメリットしかないIPv6ですが、一部の特殊な用途では現在も注意点が存在します。
「IPv4 over IPv6」接続を利用する場合、複数人で同じIPアドレスをシェアする仕組み(NAT技術)が使われることが多いため、以下の点に注意が必要です。
- ポート開放が必要な用途:自宅でWebサーバーを公開したい場合や、一部の防犯カメラの外部接続
- 一部のオンラインゲーム:ピアツーピア(P2P)接続や特定ポートの開放を必須とするオンライン対戦ゲーム
- 固定IPアドレスの利用:業務等で特定の固定IPを必要とする設定

対策
固定IP対応のIPv6プランを契約するか、ゲーム専用のポート開放オプションを提供するプロバイダーを選択する
通信機器(ルーター)選びのポイント
快適な通信環境を作るためには、設置する機器のスペック確認が不可欠です。
- 機器選定の確認リスト:「IPv4 over IPv6対応」または「v6プラス対応」などの表記があるか確認する
- 数年前の古いルーターをそのまま使用している場合は、通信速度のボトルネックになるため買い替えを検討する




